3行で!
パレートさんは言った。「全体の成果は、2割の要素によってもたらされている」と。
であるならば、8割は無駄ということ。削りましょう。

残業40時間を5時間にした考えやテクニックを伝えるシリーズ
皆さんの職場でこんなことってありませんか?
業務について会議をして、プレゼンをして、業務内容をメールや電話で伝えて、業務報告を書いて、
ホウレンソウやプレゼンなどの伝達に追われる。実際の仕事をやる時間がない!なんて。
仕事の話をしているだけで、実際の仕事の時間はほんのわずか、なんてことあるんじゃないでしょうか。
今回は、仕事の本質に集中し、無駄な業務を減らす、という内容です。
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僕は、相談に乗って、一緒に解決を目指す仕事をしています。
対面面談の場合、概ね1時間前後かかります。
面談とセットで行うのが記録です。新入社員の時は30分かかってました。一生懸命ですね。
このように成型された記録達はまとめて上司のところに送られ、確認の後にハンコが押されて完成します。パン屋さんみたいに。
ところがある日ふと思ったんです。
「記録ってそんなに見返さなくない?」と。
そこで粒度を粗く、具体的には3行を1行にするぐらい文章量を減らしてみたんです。
そうしたら、何も問題なかったんです。上司からも特に何も言われません。
残ったのは、「記録の文章量と時間を3分の1に減らせた」という結果のみ。
はたして、僕はいったい何を恐れて、そんなに細かく書いていたんでしょうか。
記録ってそんなに重要じゃない?
いえ、記録は重要なんです。
目的は
・ケースの資産化
・他者との共有
・適正な関わりの証拠
といった感じですね。
記録がないと、後で見返したときに「この相談者、問題解決したみたいだけど、どうやったの?」となるわけですね。
場合によっては、「グレーなことしてるんじゃない?」と疑われる可能性もありますし、万が一億が一、訴訟問題に発展した際の証拠にもなります。対人の仕事である以上、可能性は0ではないですからね。
でも、目的に対する回答を用意しておけば、それで十分だった、ということですね。
おすすめは、フォーマットを決めること。
いちいち迷ってたら、キリがないですからね。
僕の記録の例で言えば、ヒアリング→提案→それに対する返答→対応したこと といった流れです。
それから、もし許されるのであれば、PLAUDNotePinのようなAIボイスレコーダーを導入するのもいいと思います。
僕も持っているんですが、あれはいいものです。
パレートの法則、聞いたことありますか?
「全体の成果は、2割の要素によってもたらされている」という、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートさんが発見した経験則です。
つまり、「仕事の成果は2割の仕事によって生み出されている」ってことですね。
柿の種のおいしさは、2割のピーナッツによって生み出されている、といった感じです。
なんて、悪い冗談ですよ。
さて、先ほどの例に戻れば、記録という作業は8割に相当し、相談者の悩みを解決することが2割に相当するということです。
なので僕がやるべきことは、丹念に記録を仕上げることではなく、1件でも多くの相談対応をする、ということになりますね。
山本大平さんが執筆された『トヨタの会議は30分』という本から、お借りすると、
・メモはとらない。どうしても必要なら、話の後に。
・会議の資料も上司への相談も、資料はA4一枚。形式ばった書類作成に時間を使わない。
・会議は必要な時のみで、定例会は基本的に設定しない。
トヨタではこれを社内ルールや社員全体の暗黙のルールとして実践しているそうです。
これらはまさに、「8割の無駄な努力をそぎ落とし、2割に力を注ぐ」ということ。企業単位で仕組化されているなんて、素晴らしいですよね。
とはいえ企業単位で実践するのは難しいでしょうから、僕らは個人で実践しましょ、という話です。
今回の提案
・成果に直結すること、つまり仕事の本質はどこにあるのかを探し、集中する
・無駄な努力を探し、削る
・記録やメモはフォーマット化する
・AIボイスレコーダーなど、アイテムの活用
必要なところに力を注ぎ、それ以外は最低限に。
本質に集中し、無駄を削ることで、今より早くなる上に、仕事の品質も上がります。
試してみてね!